定款

●設立趣旨書

1 趣旨 

 近年の教育状況を見ると、不登校の児童生徒、高校中退者の数に減少の兆しはなく、 さらに社会のなかで自分に適した活動の場を見いだせない若者の増加が問題視される ようになっています。わたしたちはこれまでの活動の経験から、適切な援助が得られ れば彼らの多くが積極的に職業生活や社会活動に参加するようになることを知りました。 学校教育法による学校に通う児童生徒は公費で援助されます。 しかし学校に行っていないと、成長と学習のための社会的な支援はあまり得られません。 孤立して世の中を恨む人が多くなれば社会にとっても損失です。 学校復帰への働きかけも対応策の一つですが、学校の匂いのしない民間支援の方が有効 な場合もたくさんあります。学校には行っていなくても、健全な成長のためには、 そのなかでともに生きていく力を身につける仲間集団や、学びを支援してくれる スタッフは必要です。また、心理的、経済的、時間的な理由や、自分に合う選択肢が ないなどの理由で、公的教育機関や教育産業の利用をためらう人もいます。一人ひとり ちがうその人の事情を理解し、気持ちに共感し、成長と学習をきめ細かに支援する民間 非営利活動には社会的な意味があるといえます。

以上のような趣旨で特定非営利活動法人(NPO法人)を設立し、 次の事業を可能な部分から順次実施する計画です。

  1. 不登校の子どもや学校を中退した若者に、年齢の近い仲間と再び出会い、ともに話し活動し学びあう場を提供する。
  2. 復学、進学、資格取得、就職などのために知識や技能を学ぼうとする人の学習等を支援する。
  3. 社会活動や就職に備える人に体験の場等を提供する。
  4. 中・高年者の生きがいのための学びを支援する。
  5. 活動で得られた知見を、学校教育や生涯学習の政策に反映させるために提言をおこなう。
  6. 以上の活動の場所と設備、人件費、その他の諸経費をまかなうために、会費や寄付・助成を得る努力をする。

2 申請に至るまでの経過

1988年12月 不登校の児童、生徒に対する学習支援活動開始
1990年 6月 不登校の児童、生徒の居場所フリースペースりんごの木活動開始
1992年 6月 地域の教育を考える住民の会越谷らるご設立
教育に関する講演会等開催、通信の発行、
子どもの成長や教育問題に悩む人のための
相談、話し合いなどの活動を始める
1993年10月 自分に合う社会参加の形を探している若者とその親のための相談、
話し合いの場としての青年部および青年部親の会始まる
1996年5月 不登校の児童、生徒の総合学習組織おもしろなんでも講座開設
1999年12月3日 フリースクールのための特定非営利活動法人設立準備(発起人会)開始
2000年4月23日 フリースクールのための特定非営利活動法人設立準備会総会開催
2000年7月1日 りんごの木10周年記念会開催
2000年7月 りんごの木および越谷らるごによる世界フリースクール大会(IDEC)へ
の参加
2000年10月8日 特定非営利活動法人越谷らるご設立総会

2000年10月8日
特定非営利活動法人越谷らるご
設立代表者 竹村洋介

●定款

第一章 総則

(名称)
第1条  本法人は特定非営利活動法人越谷らるごという。

(事務所)
第2条  本法人は事務所を埼玉県越谷市に置く。

(目的)
第3条  本法人は、不登校の児童、生徒、高校中退者、自分に合った社会参加の形を 探している若者のためのフリースクールの経営と、あらゆる年齢の人々の生涯学習の支援と、 さまざまな不安を抱える人の相談および互助活動の場の提供と、人権擁護の推進と福祉の 増進のための活動および学習者の自主的な学びを支援する制度の拡大を求める活動を おこない、もって公益に寄与することを目的とする

(特定非営利活動の種類)
第4条  本法人は次の種類の特定非営利活動をおこなう。
(1) 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
(2) 社会教育の推進を図る活動
(3) 子どもの健全育成を図る活動
(4) 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
(5) 人権の擁護又は平和の推進を図る活動

(事業の種類)
第5条  本法人は次の種類の特定非営利事業をおこなう。
(1) フリースクール事業
(2) 子どもとの関係や対人関係に悩む人の相談に応じ、互助活動を支援する事業
(3) 生涯学習にかかわる事業
(4) 人権擁護の推進と福祉の増進にかかわる事業
(5) 活動のなかで得られた子どもの教育と生涯学習についての意見を広めるための事業

第二章 会員

(種別)
第6条  本法人の会員は次の2種類とし、正会員を特定非営利活動促進法上の社員とする。
(1) 正会員
   本法人の目的に賛同して入会した個人、法人および団体
(2) 賛助会員
   本法人の目的に賛同し本会の事業を支援する個人、法人および団体

(入会)
第7条  入会しようとする者は理事長が定めた申込用紙に記入して理事長に提出するものとする。
2    理事長は正当な理由のないかぎり申込者の入会を認めなければならない。
     認めないときには、速やかに、理由を付した書面をもって本人にその旨を通知しなければならない。

(会費)
第8条  正会員および賛助会員は会費を納入しなければならない。
2     会費の金額、納入方法は総会の議決によって別に定める。

(会員の資格喪失)
第9条  会員が次の各号の一に該当するとき会員資格を失う。
(1) 本人から退会の申し出があったとき
(2) 本人が死亡あるいは会員である法人又は団体が消滅したとき
(3) 1年以上会費を滞納したとき
(4) 除名されたとき

(退会)
第10条  会員は退会届けを理事長に提出して任意に退会できる。

(除名)
第11条  会員が次の各号の一に該当する場合、総会において正会員総数の3分の2以上の議決に
      もとづき、除名できる。この場合、その会員に対して議決の前に弁明の機会を与えなければ
      ならない。
(1) 本法人の定款等に違反したとき
(2) 本会の名誉を傷つけるかあるいは設立趣旨に反する行為があったとき

(会費等の不返還)
第12条  すでに納入されている会費その他の拠出金品は返還しない。

第三章 役員および職員等

(役員)
第13条  本法人に次の役員を置く
(1) 理事 7名以上17名以内
(2) 監事 1名又は2名
2  役員は総会で選任する。
3  理事のうち1名を理事長、1名を事務長とする。
4  理事長および事務長は理事の互選とする。
5  役員のうちには、それぞれの役員についてその配偶者もしくは3親等以内の親族が1名を越えて含まれ、
   又は当該会員ならびにその配偶者および3親等以内の親族が役員の3分の1を超えて含まれることに
   なってはならない。
6  監事は理事又は本法人の職員を兼ねることはできない。

(役員の職務)
第14条  理事長は本法人を代表し、その活動を取りまとめ、職員を任免する。
      ただし、すべての任免は理事会に報告しその承認を得るものとする。
2  事務長は事務を統轄し、理事長に事故があるとき又は理事長が欠けたときその職務を代行し、
   職員の任免に関して理事長に提案できる。
3  理事は理事会を構成し、本法人の業務を執行する。
4  監事は次の職務をおこなう。
(1) 理事の業務執行の状況を監査する
(2) 本法人の財産の状況を監査する
(3) 監査の結果、本法人の業務又は財産に関し、不正行為あるいは法令、定款に違反する
   重大な行為を発見したときは、これを総会又は所轄庁に報告する
(4) 前号の報告をおこなうために必要な場合は、総会を招集する
(5) 理事の業務執行の状況又は本法人の財産の状況について、理事に意見を述べる

(役員の任期)
第15条  役員の任期は、総会で選任された時から2年後の総会時までとする。
2     補充又は増員による役員の任期は前任者又は現任者の残任期間とする。
3     役員は辞任又は任期終了後でも後任者の就任まではその事務管理をおこなう。

(役員の解任)
第16条  役員が次の各号の一に該当する場合、総会において正会員総数の3分の2
      以上の議決にもとづき、解任できる。この場合、その役員に対して議決の前
      に弁明の機会を与えなければならない。
(1) 心身の故障のため職務の執行に耐えられないと認められるとき
(2) 職務上の義務違反その他役員としてふさわしくない行為があると認められるとき

(役員の報酬)
第17条  役員はその総数の3分の1以下の範囲内で報酬を受け取ることができる。
2     役員報酬は総会の議決で決める。
3     役員は職務をおこなうために要した費用の支払を受けることができる。

(特別協力者等)
第18条  本法人は特別協力者あるいは特別協力機関(特別協力者等)を置き、必要に応じて
      助言又は支援を求めることができる。
2     特別協力者等は、理事会の同意を経て、理事長が本会の事業遂行に特別有効な支援を
      提供する能力をもちかつ支援を提供する用意のある個人、法人又は団体に委嘱する。

第四章 会議

(会議の種類)
第19条  本法人の会議は総会と理事会と運営会議の3種類とする。

(総会の構成)
第20条  総会は正会員をもって構成する。

(総会の権能)
第21条  総会はこの定款で別に定めるものの他、事業計画および収支決算、事業活動、その他
      本法人の運営に関する重大なことがらを議決する。

(総会の種類と開催)
第22条  総会は通常総会および臨時総会の2種類とし、年1回通常総会を開催する。
2     臨時総会は次の各号の一に該当するときに開催する。
(1) 理事会が必要と認めるとき
(2) 正会員総数の5分の1以上から会議の目的である事項を示して請求されたとき
(3) 第14条第4項第4号の定めるところにより、監事が招集するとき

(総会の招集)
第23条  総会は、前条第2項第3号に定める場合を除き、理事長が招集する。
2     理事長は、前条第2項第2号の請求があったときは、
      請求の日から30日以内に総会を招集しなければならない。
3     総会を招集する場合は、正会員に対し会議の目的、日時、場所を記載した
      書面を持って、会議の日の5日以上前に通知しなければならない。

(総会の議長)
第24条  総会の議長はその総会において出席した個人正会員のなかから選出する。

(総会の定足数)
第25条  総会は正会員総数の2分の1以上の出席で成立する。

(総会の議決)
第26条  総会の議事は、この定款で別に定める場合を除き、出席した正会員の過半数で決し、
      可否同数のときは議長が決する。
2     総会は第23条第3項の規定によりあらかじめ通知された事項についてのみ
      議決できる。ただし緊急を要する議事で、出席正会員の4分の3以上の同意が
      あった場合はこのかぎりではない。議決事項に特別な利害関係のある正会員は、
      その事項についての表決に参加できない。

(総会における書面表決等)
第27条  やむを得ない理由で出席できない正会員は、あらかじめ通知された事項について、
      書面または電子メールなどをもって、あるいは出席した正会員に委任して、表決できる。
2     前項の場合、書面による表決者および表決を委任したものは、総会に出席したものとみなす。

(議事録)
第28条  総会の議事については、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。
(1) 日時及び場所
(2) 正会員の現在数
(3) 総会に出席した正会員の数(書面表決者及び表決委任者の場合にあってはその数を付記すること)
(4) 議長の選任に関する事項
(5) 審議事項
(6) 議事の経過の概要及び議決の結果
(7) 議事録署名人の選任に関する事項
2     議事録には、議長及びその会議において選任された議事録署名人
      2人が署名、押印しなければならない。

(理事会の構成)
第29条  理事会は理事をもって構成する。
2     監事は理事会に出席し意見を述べることができる。
3     理事長又は事務長が必要と認める者に理事会への出席を要請し、
      その者から意見をきくことができる。

(理事会の権能)
第30条  理事会はこの定款で別に定めるものの他、次の事項を議決する。
(1) 総会に付議すべき事項
(2) 総会の議決した事項の執行に関する事柄
(3) その他総会の議決を要しない業務の執行に関する事柄

(理事会の開催)
第31条  理事会は次の各号の一に該当するときに開催する。
(1) 理事長が必要と認めるとき
(2) 理事総数の3分の1以上から会議の目的である事項を示して請求されたとき

(理事会の招集)
第32条  理事会は理事長が招集する。
2     理事長は、前条第2号の請求があったとき、請求の日から
      15日以内に理事会を招集しなければならない。
3     理事会を招集する場合は、理事に対し会議の目的、日時、場所を記載した書面、または
      電子メールなどをもって、理事会開催の7日前までに理事に通知しなければならない。

(理事会の議長)
第33条  理事会の議長は理事長又は理事長が指名した者がこれをおこなう。

(理事会の定足数)
第34条  理事会は理事総数の過半数以上の出席で成立する。
      ただし、書面による表決者は理事会に出席したものとみなす。

(理事会の議決)
第35条  理事会の議決は、この定款で別に定めるものの他、出席理事の過半数で決する。
      可否同数のときは議長が決する。
2     理事会は第32条第3項の規定によりあらかじめ通知された事項についてのみ議決できる。
      ただし緊急を要する議事で、出席理事の3分の2以上の同意があった場合はこのかぎりではない。
      議決事項に特別な利害関係のある理事は、その事項についての表決に参加できない。

(書面表決)
第36条  理事会に出席しない理事は、あらかじめ通知された事項について、書面をもって表決に参加できる。

(理事会の議事録)
第37条 理事会の議事については、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。
(1) 日時及び場所
(2) 理事の現在数
(3) 理事会に出席した理事の数及び氏名
    (書面表決者にあってはその旨を付記すること。)
(4) 審議事項
(5) 議事の経過の概要及び議決の結果
(6) 議事録署名人の選任に関する事項
2  議事録には、議長及び出席した理事のうちからその会議において
    選任された議事録署名人2人が署名、押印しなければならない。

(運営会議)
第38条  理事長は、理事会の同意を経て、フリースクール事業の遂行を図るため運営会議を置く。
2     運営会議はフリースクールの職員とスクール生をもって構成する。
3     事務長は原則として運営会議に参加するものとし、理事は必要に応じて運営会議に
      参加するものとする。

第五章 資産および会計

(資産構成)
第39条  本法人の資産は次のもので構成する。
(1) 財産目録に記載された資産
(2) 会費
(3) 寄付金品
(4) 資産から生じる収入
(5) 事業収入
(6) その他の収入

(資産の管理)
第40条  本法人の資産は理事長が管理する。

(会計の原則)
第41条  本法人の会計は、特定非営利活動促進法に定めるところにしたがっておこなうものとする。

(会計の区分)
第42条  本法人の会計は、次のとおり区分する。
(1) 特定非営利活動にかかわる会計

(事業年度)
第43条  本法人の事業年度は、毎年4月1日にはじまり翌年3月31日に終わる。

(事業計画および予算)
第44条  本法人の事業計画およびこれにともなう収支予算は、理事長が作成し、
      総会の議決を経なければならない。
2     前項の規定にかかわらず、やむを得ない事由により予算が成立しないときは、
      予算成立までは、前事業年度の予算に準じて収入支出することができる。
3     前項の規定による収入および支出は、新たに成立した予算にもとづくものとみなす。
4     予算成立後にやむを得ない事由が生じたときには、総会の議決を経て、既定予算の追加
      又は更正をすることができる。

前項の規定による収入および支出は、新たに成立した予算にもとづくものとみなす。
4     予算成立後にやむを得ない事由が生じたときには、総会の議決を経て、既定予算の追加
      又は更正をすることができる。

(予備費)
第45条  予算超過又は予算外の支出に充てるために、予算中に予備費を設けることができる。
2     予備費を使用するときは、理事会の議決を経なければならない。

(事業報告および決算)
第46条  本法人の事業報告書等の決算に関する書類は、毎年事業年度終了後、速やかに、
      理事長が作成し、監事の監査を受け、総会の議決を経なければならない。

第六章 定款の変更、解散および合併

(定款の変更)
第47条  この定款を変更しようとするときは、総会において出席した正会員総数の4分の3以上の
      議決を経、かつ、特定非営利活動促進法に定める軽微な事項にかかわる定款の変更の場合を除いて、
      所轄庁の認証を得なければならない。

(解散)
第48条  本法人は、次に掲げる事由により解散する。
(1) 総会の決議
(2) 目的とする特定非営利活動にかかわる事業の成功の不能
(3) 正会員の欠亡
(4) 合併
(5) 破産
(6) 所轄庁による設立の認証の取り消し
2     第1項第1号の事由により解散する場合は、正会員総数の4分の3以上の承諾を得なければならない。
3     第1項第2号の事由により解散するときは、所轄庁の認定を得なければならない。

(合併)
第49条  本法人が合併しようとするときは、総会において正会員総数の4分の3以上の
      議決を経、かつ、所轄庁の認証を得なければならない。

第七章 雑則

(公告の方法)
第50条  本法人の公告は、本法人の掲示板に掲示するとともに、官報に掲載しておこなう。
      ただし、法第28条の2第1項に規定する貸借対照表の公告については、この法人のホームページに
掲載して行う。

(施行細則)
第51条  この定款の施行について必要な事項は、理事会の議決を経て理事長がこれを定める。

附則
1 この定款は本法人成立の日から施行する。
2 本法人の設立当初の役員は別表のとおりとする。
3 本法人の設立当初の役員の任期は、この定款の規定にかかわらず、成立の日から2002年6月30日
  までとする。
4 本法人の設立当初の事業計画および収支予算は、この定款の規定にかかわらず、設立総会で定める
  ものとする。
5 本法人の設立当初の事業年度は、この定款の規定にかかわらず、成立の日から2001年3月31日までとする。
6 本法人の設立当初の年会費は、この定款の規定にかかわらず、次に掲げる額とする。
  (1)正会員  10,000円
  (2)賛助会員  3,500円

(別表)
設立当初の役員

理事(理事長) 伊藤洋介
理事(事務長) 増田良枝
理事 阿部啓司
石山博
植田誠
片山布自伎
シーザー夏海
島田吉二郎
内藤雅子
大熊祐子
増田誠
山野井紀男
吉田多賀
渡部和子
監事 村田惠子

定款の変更について

平成17年8月21日一部変更
平成22年5月23日一部変更
平成 27年6 月 7 日一部変更
平成29年6月18日一部変更
平成30年6月3日一部変更