そんなことは絶対にありません。文部科学省も1992年から一貫して、不登校は「特定の子どもに特有の問題があることによって起こることではなく,どの子どもにも起こりうること」だとしています。学校に行く行かないではなく、あなたのペースであなたらしい生き方を探すこともできます。不登校であろうとなかろうと、きっとあなたらしくすてきな生き方が見つかるはずです。
ホームエデュケーション(家で育つ)やフリースクールに通うというのも1つの選択だと思います。
現状ではフリースクールは公的な学校と認められていないため、義務教育期間(中学校卒業年齢まで)は、学籍は学校にそのまま残ります。そのため、フリースクールに通い、そこで学び育ち、フリースクールこそが自分の学校だという気持ちがあっても、卒業証書や進路の書類は在籍する学校が出すことになります。
こうした2重籍の問題も存在します。
在籍する小中学校の校長先生が認めれば、出席扱いになります。実際りんごの木の多くの子どもたちは、これまで出席扱いになっています。
ただし、学校側に、もっとりんごの木の考え方や内容を理解してもらいたい場合は、りんごの木のスタッフが 学校を訪れ、説明することもしています。なお、りんごの木では、フリースクールに通う子どもが希望すれば、 出席日数などを記載した報告書を学校へ送付します。
フリースクールへの出席が学校への出席扱いとなっている小中学生は、通学定期(学割定期)を利用できます。
なお、手続きは在籍する学校が行うことになっていますので、学校にお願いすることになり ます。これについては、文部科学省が1993年に各教育委員会や学校に通知しています。
います。わたしたちは子どもの状態や思いを大切にして関わっています。子どもが学校復帰を望む場合や、 高校や大学、専門学校などに進学を希望する場合、相談を受けたり、情報提供したり、一緒に勉強したり、 私たちスタッフのできるサポートをしています。
卒業を認めるかどうか所属する小中学校の校長先生の判断になりますが、卒業についての明確な基準が ない中で卒業させないということは現実的にほとんどありません。これについては、フリースクールに通っていなくても同じことがいえます。
りんごの木には「自分のことは自分で決める」というルールがあるので、それぞれがゲーム、まんが、 勉強、スポーツ、音楽、将棋、ジオラマ作り、おしゃべりなどすきなことをして過ごしています。
テレビゲームについては様々な意見がありますが、子ども同士が仲良くなる道具として有効ですし、 子どもがゲームを通して自信を深めていくこともありますので、禁止するようなことはしていません。
また、ミーティングでみんなと話し合い、お出かけ企画、旅行企画、新しい講座などを決めています。
そんなことはありません。いつでも来られます、という意味で理解して下さい。
時間についてもご自身の体調やリズムに合わせて来ていただいて、構いません。
月に4回のうちで、好きな日に来ることができます。家が遠い、好きな講座だけに参加したい、 他に学校に通っている、仕事をしているなどの理由で「ときどきコース」を選んでいる人がいます。
関心のあるものだけに参加していただいて結構です。体育館の活動やお出かけ企画の日でも、参加しない子どもはりんごの木で過ごしています。
毎日「学習タイム」がありますので、やりたい人には、その時間スタッフが個別に教えます。勉強はやりたいところ、分からないところからできます。今までやってこなくても、何かしら目標をみつけて、がんばろうという気持ちになってからで大丈夫。小中学校に行っていなくても、高校に在籍してりんごの木でレポートを作成したり、テスト勉強したりする人もいます。
いろいろです。大学や専門学校に進む人もいれば、アルバイトや就職する人もいます。なかには、職人的な仕事をしている人も。最初はフリースクールに通っていたことを気にする人も多いですが、意外と何とかなるものです。
よく、学校に行けないんだったら、せめてフリースクールくらいは行ってほしい、という方がいますが、 私たちはそう考えていません。フリースクールは無理して来るところではないし、ホームエデュケーションという言葉があるように家庭でも子どもは育ちます。その子にあった生き方を探してみて下さい。悩んだ分、 きっとすてきな人生がまっていますよ。
よく義務教育を子どもが学校に行く義務があるとか、親は子どもを学校へ行かせなくてはならないと思って いる人がいますが、そうではありません。親は学校へ行けるように手続きもし、条件も整えています。だから、 親の義務違反にはなりません。また学校に行かないからといって、子どもが教育を受ける権利を放棄しているかと いうとそうでもありません。家庭でもフリースクールでも教育を受けることはできます。
つまり、学校に行かなくても義務教育に違反しているのでもないし、間違ったことをしている訳でもないのです。
ただ、日本の社会は人と違うことをする人に対してとても冷たいところがあるので、少数派が生きづらい思いをするのは現実です。
最初に見学してもらい、りんごの木の考え方を納得していただいた上で、体験入会をして下さい。
5回の体験入会の後、面談を行い、入会ということになります。
入会の条件は、ご本人が来たいと思うかどうかです。